海燕ジョーの奇跡

フィリピンの黒川さんから、ネットカフェを使ってWEBメールが届きました。

先輩は現在、マニラのスラム地区の安宿で、毎日まいにち覚せい剤を注射し、
あまりにクスリをやりすぎてついに昏倒、ベッドに倒れ込み、天井の染みを眺めながらずっと暮らしているそうです。

「日本はもう春ですか?桜の樹の枝には薄紅色の花びらがそっと優しく咲いていますか?」

メールの末尾はその一文で終わっていました。

ああ、この人はもうたぶん……。