有事法制関連7法案

今朝の朝日新聞に、政府が発表した「有事法制関連7法案」の概要が掲載されてた。

記事を読んでて興味をひかれた点がいくつか。

まず、「国民保護法案」
この法案は何かというと、ぶっちゃけ簡単に言えば、
「日本が戦争になった時、一般市民をどー保護しようかいな」
という事について規定した法案。


この「国民保護法案」の内容、『あの』朝日新聞をして、
先の大戦の反省から、国民の義務は緩やかになっている法案」
と言わしめるぐらいだから、有事の際での実効性にはかなり、?の疑問符がつく法案なのだろう。

記事によると、この法案作成にあたり内閣官房の担当者らは、先の大戦で国内唯一の大規模な地上戦があった沖縄戦を研究したそうだ。

そうして、沖縄戦で一般住民に多大な犠牲が出たのは、「住民は軍の足手まといという意識」(内閣官房幹部)
があったためという分析結果を出したとの事。

……そんな分析、20世紀のうちに済ましておけよ、何を今さら……という感が個人的には強い。(と同時に、太田実海軍少将のように、沖縄県民を「守るべき対象」と認識してた軍人がちゃんといた事も、忘れてはならない事実だと思う)



それから、「捕虜等取り扱い法案」の、「4 捕虜収容所における抑留及び待遇」の項。

「捕虜等の抑留その他の業務を行うため、3自衛隊の共同の機関として、臨時に、
捕虜収容所(仮称)を置くことができることとし、その所掌事務その他必要な規定を整備する」


との事。

有事の際、捕虜収容所(仮称)がもし国内に作られるとしたら、何県に作られるのだろうかと想像。
イメージとしては、埼玉県あたりが似合いそうな気がするのだが(なんとなく)。

「サイタマ捕虜収容所」

うん、なんかいい響き。
きっと待遇の良い人道的な捕虜収容所になるだろう。
そして敵兵士も、「サイタマー!」と叫びながら両手をあげて投降してくるようになるのではなかろうか。
そんな気がする。根拠無いけど。

あと、

「捕虜等の保護のため、捕虜等の同一国籍の衛生要員による捕虜に対する
医療活動を実施し得るよう、必要な特例措置等を設ける」


だそうな。捕虜にした敵国軍医などを、収容所での医療活動に従事させるというのは、
いつの時代どこの国でも、同じ、か。今度の日本の戦争でも、そうなるんだ……。


次いで、国際人道法違反処罰法案」の、「3 重要な文化財を破壊する罪」の項。

「正当な理由がないのに、その戦闘行為として、歴史的記念物、芸術品または礼拝所のうち、
重要な文化財として政令で定めるものを破壊した者は、7年以下の懲役に処する」


外国の軍隊においても、戦闘中に重要文化財を破壊したりしたら、その兵を罰する軍規が存在したりするのだろうか?
とまれ、「人道」だけでなく、歴史的建築物や芸術品にまで気を配って戦争しようとする
日本政府の姿勢は素晴らしいと思う。……たぶん。
(有事に実戦に就く自衛官の人達にしてみれば、「戦闘中にその辺の神社仏閣なんかに
 気を配ってられるような余裕あるか!」って所だろうが)


……まあ、なにはともあれ、この国の八百万(やおよろず)の神のひとつである
エロゲー美少女神』に向かって毎日拝跪(はいき)し、平和を祈念し続ける
不肖・黒川ケンキチの姿が東京の片隅にあるかぎり、日本の安寧平和は千代に八千代に
保証されているので、国民の皆さんはどうか安心して日々の生活をお送り下さい。
ほっほっほっ。(神道系カルト団体の教祖によく見られる『穏やかな狂気』をその眼に宿しながら独言)



今日の読書:
 あびゅうきょ「あなたの遺産」  
 滝沢聖峰  「フー・ファイター」
 メディアワークス腐り姫読本」