ハルヒのアニメ

涼宮ハルヒの憂鬱、深夜観たんだけど、この物語の設定、ボルヘスの影響をかなり受けているような気がしないでもない。
ボルヘスの短編『トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス』の原注に、
「この天体は、幻の過去を「記憶している」人間を与えられ、数分前に創造された、
ラッセルは仮定する(『心理分析』1921年版、159ページ)」

とあるのだが、哲学の時間論において結構有名なこのバートランド・ラッセル
『五分前世界創造説』の思考実験のネタを『涼宮ハルヒ』は作中で使っているが、
原作者はボルヘスの小説読んでそこから設定を引っ張ってきたのではないだろうか。
又、この世界は主人公が夢見ているからこそ存在できるのであり、もし彼が夢見ることをやめたら、
この世界の存在そのものが消えてしまうという独我論的な設定も、同じくボルヘスの作品、
『円環の廃墟』あたりの影響なのではないかと、個人的には、思うわけであります。