原作:ユーリー・ゲルマン「"祝新年"作戦」

石原吉郎『一九五六年から一九五八年までのノートから』

一九五六年

 今の私は、たしかに人目にも分かるほど衰弱している。精神も。健康も。
ただ忍耐づよい努力によってのみ、私は、しっかりとした自らの孤独な世界を確立して行けるのである。
 この救いがたい敗北感は、どんなにしても克服してしまわねばならぬ。
 今年は決断の年である。この一年に私は一切を賭けなければならぬ。残された人生は短い。
不必要な一切の享楽から遠ざかり、固く己れの孤独に立ち、負うべき苦悩にはしっかりと耐え、
勇者の如く滅んで行かねばならぬ。
 今年こそは、という意味は、今、私の一切が行きづまっているからである。これ以上ごま化し去ることを
許されないからである。
                (1・1)

石原吉郎詩文集 (講談社文芸文庫)

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今、私の一切も行きづまっている。
人生に不必要な享楽――とりあえず、eroゲーとかやるのは貴重な残りの時間のムダだから、
もう一生足を洗いますeroゲーから。
たぶん、おそらく、きっと。


とりあえず、華やかなお正月らしく能登さんの御写真を日記にアップしておく。ミャハ☆

   

「発令所長、御写真を守れ」
 伝声管から流れた号令を坂本一郎上曹は聞いた。
 海軍では両陛下の御真影を「御写真」と呼称し、平常は長官公室に奉安していたが、
出撃前に艦内でもっとも堅牢で清潔な場所とされる喫水線下の主砲発令所に移す。
 万一の場合、この「御写真」が敵の手に渡ったり流失するのを怖れ、主砲発令所長である
服部信六郎第九分隊長が警護の任に当たる事になっていた。
 服部発令所長はこの命を受けると「御写真」を捧持して私室に入った。中から鍵をかけ、殉じた。


決定版 男たちの大和〈下〉 (ハルキ文庫)

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