征途

会社の帰り本屋に寄ったら、佐藤大輔の『征途 アイアンフィスト作戦』の文庫版が発売されてたので購入。

作品の冒頭――舞台は1951年、北海道の長万部(おしゃまんべ)。
警察予備隊一等警察士である福田定一(のちの作家・司馬遼太郎)が、特車中隊長としてM4シャーマン戦車に乗車し、
南侵してきた『日本民主主義人民共和国』のT34/85の戦車連隊と激闘を繰り広げる……。
ええ、このシチュエーションだけでおなかいっぱいです。萌え萌えです。まさに陵辱の限りをつくされたエロゲーのヒロインのような心境、「もう好きにしてください」ってな感じです。

この文庫版解説、押井守が書いてるんですが、その解説読んでびっくりしました。
押井が、小説「征途」を、手ばなしで大絶賛しています。ほんとに、揶揄や韜晦とか一切交えないで。
他者(及びその作品)をこんなにも激賞している押井守って、初めて見ました。
『仮想戦記なるジャンルは佐藤大輔において頂点を極めた』
とまで言い切っちゃっています。

本当は押井守って、純粋に素直で「いい人」なのかもしれませんね(微笑しようとするも少し顔を引きつらせながら言う)