四季・ユートピアノ

佐々木昭一郎脚本、NHK総合テレビ放送のドラマ、『四季・ユートピアノ』(1980年イタリア放送協会賞受賞作品)より。

  <父の音>
SE 納屋の爆音レコードの音。
   「敵機爆撃機、機種識別レコード」
   ○レコードにかぶる古い声。
   「ロッキードハドソン、高度三千メートル」
 〝音の日記〟
栄子「物置の古いレコード。
   爆音識別レコード」
  納屋の中。夜。
  四歳の栄子が兄と並んで、レコードをきいている。
  父の部屋。
  父は、うなされている。
  兄妹は、チクオンキをまわす。
  鏡の前の母。
  髪にクシを入れながら、父をふりかえる。
  父は、寝がえりをうつ。
SE 爆音の音が、朝空に爆撃機襲来のごとにひびく。
   銃声一発。父の叫び声。
  窓の外。雪の地面。
  兵隊帽に軍服に身をかためた父が、空を見ている。

カビの生えた万年床に寝っ転がり、『四季・ユートピアノ』のシナリオをだらだらと読んでいるが、
ここに出てくる、『敵機爆撃機、機種識別レコード』というのは、本当に存在したのだろうか。

誰か知ってたら教えて下さい。